『ひとりりしり』 10.スターティングニューライフ
キャンプ場にはテントがひと張りしかなかった
丁度人がいたので「こんにちわ」と声をかけた
ツーリングで北海道を周っているという私の父親くらいの年齢のおじさんだった
昨日はテントで寝たんですかと聞くと
やはりさすがにテントでは寝られなかったらしく
バンガローを借りたと言った
そうして私は自分のテントへ戻り
そこでまた誰かに電話をかけようと思ったが
今度は落ち着きすぎてタイムラグがありすぎて
今更話すことが無意味に思われてやめた
物事にはそれを行う正しいタイミングがあるものだ
とりあえず雨だしどこにも出かけれなさそうなので
今日は温泉にいることにした
テントの中で適当にお昼をすませて
温泉へ向かった
お風呂に浸かりより一層穏やかな気持ちになり
落ち着きをとりもどしたのも束の間
お風呂から出て2つある休憩室の1つへ行くとおっシーらしき人がいたので
隠れるようにしながらもう1つの休憩所へ行き
ひっそりと隅に潜んで日記のようなメモのようなものを書いたり
カメラやケータイの充電をしたりした
5時すぎに温泉からテントへ戻り
夕食を済ませ
7時頃就寝
まだ雨が降っていたが
明日起きてみないと天気がどうなっているかわからないので
念の為3時半に目覚ましセット!
明日も登れないとなんだか登る前に気力も体力も減っていきそうだから
お願いします
夜
凍えるように寒い
12時頃起きて一度お湯を沸かして飲む
少し温まりまた眠る
翌朝起きてみると雨は止んでいた
まだ暗くて天気がどうなりそうか
よくわからないがとりあえず登る準備をした
4時半頃キャンプ場を出発し登山口まで歩く
車道とは別に林の中の歩道が整備されていてとても心地がよかった
もうこの頃には日が登り始め
今日はいい天気になるみたいだ
登山口までは40分程かかり
様々な民宿の登山口までの送迎バスに追い越された
海の見えるキャンプ場だった!