2014-06-10 山あり谷あり 「僕の思念、僕の思想、そんなものは!ありえないんだ。 言葉によって表現されたものは、もうすでに、厳密には僕のものじゃない。 僕はその瞬間に、他人との思想を共有しているんだからね。」 「では、表現以前の君だけが君のものだというわけだね」 「それが堕落した世間で言う例の個性というやつだ。 ここまでいえばわかるだろう。 つまり個性というものは決して存在しないんだ」 神よ 孤独な野郎どもに慈悲をたれたまえ ーーーーーーーサリンジャー『シーモア序章』