旅に向けて

今計画を練ったり練っては飽きたりそしてまた練っては
航空券の値段を調べてみたりゲストハウスとか調べてみたりしています
いっそのこと何も現地のことを調べずに行ってしまえたら
どれくらいのカルチャーショックというか
色々な先入観なしの異国を楽しめるだろう
とか思ってつまりは計画を立てることが面倒になってきたりして
だけど自分の好きなことだからやるんだこれは！
しかし
なかなか行き先が決まらない
自分が何かを得たいと必死になっているからかなー
あとお金がないのに遠くへ行きたいし長くいたいしと思っているからかなー
けれど旅のためにお金を貯めるということをしないのがわたくし
欲望を持つほどに膨らむ欲望！

あと一人旅って写真が景色に偏っちゃうよね写りこみたいのに!!

行きたい場所はたくさんあるのだけれど
遠くへ遠くへ
行きたいのだけれど
遠いということはそれだけ
文化や習慣やいろいろの違いが大きいということ

異国に思いを馳せる気持ちとは裏腹に
なんだか恐怖を抑えきれず

どうしちゃったんだろう

どれだけ遠くへ行っても旅へ行く前と何も変わらない自分がいるのではという恐怖
むしろひとつ経験が増えることによってより社会へ適合しにくくなるのではないか
とか言って個性を気取ろうとするのなら世を捨て人からどう思われようとも自分の精神的向上を目指して生きていくことの選択をしなければいけないのだけれど
ってはなしがずれてきた

そして
自分が女性であるからこそ感じる恐怖
異教徒の女性は人間以下と思われるのならば
私は一人でそこを歩くべきではないし
恐怖を感じながら見る景色は美しくはないだろう

旅に出て多様な価値観があることを実感し
それによって心広い人間になれればいいのに
どんどんどんどん世界への理想が高くなってゆく
自我に現実が追いついて行かないというか
膨らんだ自我が大きな虚像をつくりあげる

豊かな国の人間は外の国へ何を見に行くのか
失ったノスタルジーを感じる為なのだろうか

自分の国のすばらしさを改めて実感するためだろうか

暇つぶしだろうか

自分の国にはない素晴らしいものを見るためだろうか

私の場合はたぶん
独りよがりのナルシシズムに浸りたいという浅はかな願望

もちろん
旅をしている最中は
ただただ楽しくて
何をするにも苦労が伴うから
それをひとつひとつこなしてゆく過程が
ものすごく自分が成長したように感じさせてくれる
し
旅をしているといつのまにか考えさせられる
旅に出ないと考えないことがある
本当に自分が引き寄せている何かとか
自分が引き寄せられてる何かとか
ありえないくらいの人間の優しさとか
自分の人間としての無力とか無知とか
っていっちゃえば簡単だけど
自分の中で解決できない見ようとしない
避けることでようやく自分を保てるような問題とか
世界の平和とか
よくそんな恥ずかしいこと平気でいえますねえみたいな
自分だけの答えの出ない思い

その自分だけのものが広がりすぎると
自分の中だけでそれを吸収してしまうのがいけないのかな

時折思い出す異国の灼熱と熱気と匂いとか
旅先の緊張感とか心細さ
何もしないと何も起こらないから求めよさらば与えられん
そういうのを自分の中で味わうということ
そのとき旅先で確かに何かを感じとったということ

そういう意味では自分は旅先では人から何かを受け取るだけで
こちらが世界に対してできることは何もないけれど
自分が大きく変わることはないけれど
訪れたその地で確かに今必要なものを感じ取っているのだとも思う

生きるのに意味なんてないから
あるのは意思のみであるのだから
じゃあ旅に出る意味なんてなくて
意思があれば
それでいいのかもしれない

今、昔の写真見て単純になんかやっぱりそれなりの恐怖はあるけれど
後から気づく振り絞った勇気が眩しくて
どの瞬間に確かに生きるか
どこへ呼ばれてゆくのか
無駄に胸騒ぎ
兎に角
きちんとした情報収集をして
不必要な恐怖を取り除く作業
ただただ前に進むことのみを考える
思いもよらない素晴らしい出来事や
写真や映像では感じられない美しく広がる世界
旅がそういったもので満ち溢れているのなら
それが私を待っていてくれているのなら
高揚感に身を浸す為急ぎ足
時間はまだある